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2026.10.11

アトピー

腸活の嘘⑧|腸活とは、菌を増やすことではありません ——菌が増えても、腸壁の側が整っていなければ—— 名古屋・本山整体サロン 吉川真介

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腸活の嘘⑧|腸活とは、菌を増やすことではありません
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——菌が増えても、腸壁の側が整っていなければ——

名古屋・本山整体サロン 吉川真介

ここまで七回、腸活の常識を疑ってきました。

多様性。

乳酸菌。

発酵食品。

食物繊維。

善玉菌と悪玉菌。

そしてアトピー。

最終回です。

僕がなぜ腸活を疑うようになったのか。

そして、僕が考える腸活とは何なのか。

全部、書きます。

名古屋市名東区・千種区で、アトピーや慢性不調の方を診続けて15年以上。

僕自身も、生まれてすぐから40年、アトピーでした。

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僕も、足す側の人間でした
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先に言っておきます。

僕は、腸活を外から批判している人間ではありません。

自分のアトピーをなんとかしようとしていた時期、僕はこう信じていました。

腸にいいものを入れれば、体は変わる。

だから、片っ端から入れました。

発酵食品。

食物繊維。

サプリ。

雑誌で見たもの。

人から聞いたもの。

良いと言われたものは、全部やりました。

結果どうなったか。

お腹は張る。

調子は上がらない。

皮膚は、変わらない。

そのとき僕が考えたことは、こうです。

「量が足りないんじゃないか」。

「期間が短いんじゃないか」。

「やり方が、まだ下手なんじゃないか」。

——効かない理由を、全部「自分の足し方」のせいにしていました。

入れるものを変える。

量を増やす。

種類を増やす。

その繰り返しです。

考えが変わったのは、ある時期からです。

人の体を触る仕事をしていると、お腹に触れます。

張っている人。

硬い人。

冷たい人。

押すと嫌がる場所がある人。

そういう人に、「どんな菌を飲んでいますか」と聞いても、話が進まないんです。

飲んでいるものの話をいくら聞いても、そのお腹は変わっていない。

そこで、順番が逆だったことに気づきました。

【入れる前に、入れる場所がどうなっているかを見ていなかった】

ここに気づくまで、ずいぶん遠回りをしました。

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そして、同じ人を何人も見ました
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長くやっていると、同じ構図に何度も出会います。

来られる方が、こう言うんです。

「腸にいいこと、ずっとやってるんですけどね」。

ヨーグルト。

玄米。

納豆。

キムチ。

乳酸菌のサプリ。

腸内フローラの検査まで受けている人もいます。

本当に、よくやっていると思います。

でも、お腹の調子を聞くと、張っている。

便は安定していない。

肌も、変わっていない。

そして最後に、こう言われます。

「私のやり方が、まだ足りないんでしょうか」。

——違います。

【足りないのは、努力の量ではありません】

ここを言いたくて、このシリーズを書き始めました。

(会話は、よくあるやり取りをまとめた形で書いています)

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ここからが、僕の答えです
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腸活とは、菌を増やすことではありません。

発酵食品を食べることでも、食物繊維を増やすことでも、乳酸菌を入れることでもありません。

僕の考える腸活は、これです。

【腸粘膜を整えること】

ここが、シリーズ全体の答えです。

なぜか。

菌が増えても、腸壁の側が整っていなければ、話が成立しないからです。

腸の壁は、ただの仕切りではありません。

体の中でも最大級の、免疫の現場です。

その免疫のバランスが崩れると、何が起きるか。

もともと住んでいる菌に対して、過剰な反応が起きることが知られています。

炎症性の腸の病気では、まさにそこが問題になります。

つまり——

どんなに良い菌を入れても、受け入れる側の状態によって、意味が変わってしまう。

【良い菌を入れれば安心、という話ではないんです】

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「腸粘膜を整える」とは、どういうことか
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ここ、自分にも厳しくいきます。

このシリーズでは、ずっと問い詰めてきました。

「善玉菌を増やすって、どれだけ?」

「多様性を高めるって、何種類?」

——だったら、自分の言う腸活にも同じ質問をされるべきです。

「腸粘膜を整える」とは、どういう状態なのか。

分解すると、こうなります。

腸の表面のバリアが、保たれている。

粘液の層が、守りとして働いている。

腸の免疫が、微生物に過剰に反応し続けていない。

消化と吸収、そして便通が、ちゃんと機能している。

——これが、目指している状態です。

ただし、正直に書きます。

このすべてを、問診とお腹に触れることだけで直接確認できるわけではありません。

だから、こうしています。

症状とこれまでの経過を聞く。

食べ方を見る。

便通を見る。

必要なら、医療機関での検査も考える。

【目標と、実際に見られることは、分けて話します】

ここを曖昧にしたまま「粘膜を整えましょう」と言うなら、「善玉菌を増やしましょう」と同じになってしまいます。

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腸は、菌を入れるだけの容器じゃない
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腸の中には、何十兆という細菌がいます。

でも、それだけじゃありません。

腸の粘液。

腸壁。

免疫。

血流。

リンパ。

消化。

吸収。

そして、肝臓。

全部、つながっています。

たとえば、門脈。

聞き慣れない名前かもしれません。

腸から吸収された多くの栄養素や物質は、この門脈という血管を通って、肝臓へ向かいます。

一方で、脂質の一部はリンパ系を通って運ばれます。

腸と肝臓は、血管やリンパ、胆汁などを通して、互いに影響を与え合っています。

これを、腸肝軸と呼びます。

つまり——

【腸は、菌だけで成り立っている臓器じゃないんです】

そして、うちの施術でやっていることも、はっきり書いておきます。

腹部まわり、横隔膜、呼吸、体の緊張。

施術で働きかけられる部分を見ています。

門脈の流れそのものを測っているわけではありません。

それでアトピーが治ると保証するつもりもありません。

ただ、見ている対象が違えば、やることは変わります。

【腸の中身だけを見るのか。腸を、一つの臓器として見るのか】

ここが、僕の考える腸活の違いです。

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だから、僕が最初に聞くのはこれです
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何を飲んでいるかは、最初に聞きません。

聞くのは、こういうことです。

どう食べているか。

噛んでいるか。

食後に、調子が落ちないか。

胃が重くならないか。

便は、何日に一回で、どんな状態か。

ガスと張りは、どれくらいか。

これまでに、どんな薬を飲んできたか。

胃薬や抗生物質を、長く使った時期はあるか。

食べるものを、極端に減らしていないか。

夜、眠れているか。

朝、疲れが残っていないか。

そして、皮膚はどう変わってきたか。

——地味です。

菌の種類の話より、はるかに地味です。

でも、第2部で書いたとおりです。

通過時間と便の性状が、腸の中の菌の構成を大きく左右しています。

ここを動かさずに菌だけ足しても、土台のほうが先に数字を動かしてしまう。

【菌の名前より、その人の腸が今どう動いているか】

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検査について、立場をはっきりさせます
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うちでは、腸の検査を使うことがあります。

だから「検査は意味がない」という立場ではありません。

ただ、ここは分けてください。

病院でやる便の検査や、感染症を調べる検査。

これは、目的がはっきりしています。

一方、菌の種類や割合を見るタイプの腸内フローラ解析は、別物です。

第1部で紹介したとおり、2025年の国際的な合意文書では、腸内細菌の検査を日常の診療で広くルーチンに使うことを推奨するには証拠が足りないとされています。

個々の菌について「健康な人ならこの範囲」という基準の幅も、まだ示せていません。

だから僕は、順番をこう決めています。

まず、話を聞く。

生活と、食べ方と、便と、睡眠を見る。

そこで説明がつくなら、検査はいりません。

説明がつかないとき。

経過が、これまでと明らかに違うとき。

感染など、別のものを考えるべき材料があるとき。

——そこで、目的に合った検査を使います。

【検査が先ではありません。話を聞くのが先です】

サプリも同じです。

うちでも使うことがあります。

でも、目的と期間を決めずに増やしていくやり方は、しません。

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八回分を、一行ずつにすると
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① 「菌を増やせば健康になる」という一般法則は、確立していません。

② 多様性に「何種類が正解」という線は引かれていません。便が出にくい人のほうが種類が多く出ることもあります。

③ 飲んだ菌が、腸に住みついたとは限りません。便から出たことは、定着の証明になりません。

④ 発酵食品には良い面があります。でも全部同じではなく、塩蔵の摂りすぎには胃がんとの関連が指摘されています。

⑤ 食物繊維は増やせばいいとは限りません。減らしたら便秘と張りが減った人たちもいます。

⑥ 善玉・悪玉は人間がつけた呼び名です。「悪玉」の代表の一株が、病気の維持療法として研究されています。

⑦ 乳酸菌でアトピーが改善する可能性は研究されています。でも、どの菌株が、誰に、どれだけ効くのか。一律に勧められるほど答えは出ていません。

⑧ だから、菌を増やす前に、腸粘膜を整える。

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腸活するために、生きているわけじゃない
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腸活の話をすると、必ず聞かれます。

「じゃあ、何を食べればいいんですか」。

「どの乳酸菌がいいんですか」。

「どのサプリを飲めばいいんですか」。

——また、何かを足そうとしている。

ヨーグルトを食べる。

玄米に変える。

食物繊維を増やす。

乳酸菌を飲む。

腸内フローラの検査まで受ける。

でも、お腹は張っている。

便通も変わらない。

アトピーも良くなっていない。

それでも続ける。

なぜか。

「腸にいいから」。

——その言葉を、僕は疑ってほしいんです。

そもそも、何のために始めたんでしょうか。

健康になりたかったからですよね。

アトピーを良くしたかったからですよね。

毎日の不調から抜け出したかったからですよね。

【腸活するために、生きているわけじゃありませんよね】

菌を増やすことが目的じゃない。

多様性の数字を上げることが目的でもない。

僕が大切だと思っているのは、腸粘膜、腸壁、免疫、そして消化や便通まで含めた、腸そのものの働きです。

菌が暮らす環境と、菌を受け入れる体。

その両方を見なければ、話は片手落ちになります。

そして最後に判断するのは、検査の数字だけではありません。

お腹は楽になったか。

便は安定したか。

眠れるようになったか。

肌は、どう変わったか。

【菌を増やすことが目的じゃない。人間が健康になることが目的なんです】

これが、僕の出した答えです。

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「腸活を何年も続けているのに、何も変わっていない」。

「何をやめて、何を続ければいいのか分からない」。

「お腹も肌も、ずっと同じ」。

そう感じている方は、LINEで【土台チェック】と送ってください。

今やっていること、食べ方、便とお腹の状態、夜の眠り、肌の経過。

そこから、何が先かを一緒に決めます。

必要な方には、初回限定6,900円で、アトピー整体の初回相談・施術もご案内しています。

ここまで八回、読んでいただいて、ありがとうございました。

腸活の常識を、かなり疑ってきました。

でも、まだ一つ面白い話が残っています。

「乳酸菌って、生きていないと意味がないんですか」。

実は、死んだ菌にも働きがあります。

しかも、腸に住みつかなくても作用することがある。

——じゃあ、僕らは何のために「生きた乳酸菌」を飲んでいるんでしょうか。

これは、番外編で書きます。

名古屋・本山整体サロン
吉川真介

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本山整体サロン

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(本文で触れた資料)
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International consensus statement on microbiome testing in clinical practice.
The Lancet Gastroenterology & Hepatology. 2025;10(2):154-167.

Vandeputte D, et al. Stool consistency is strongly associated with gut microbiota richness and composition, enterotypes and bacterial growth rates.
Gut. 2016;65(1):57-62.

Probiotics for the Treatment of Atopic Dermatitis in Adults: A Systematic Review and Meta-Analysis.
Indian Journal of Dermatology. 2025.