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2026.11.04

アトピー

検査は正常。それなのに、生理前になると毎月壊れる身体。——エストロゲンの二面性 第3回/女性ホルモンが悪いのか。それとも、受け取る側に何かが起きているのか—— 名古屋・本山整体サロン 吉川真介

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検査は正常。それなのに、生理前になると毎月壊れる身体。
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——エストロゲンの二面性 第3回/女性ホルモンが悪いのか。それとも、受け取る側に何かが起きているのか——

名古屋・本山整体サロン 吉川真介

「ホルモンの数値は正常ですね」

そう言われて、安心できましたか。

生理前になると、決まって顔が荒れる。

頭が割れそうに痛くなる。

夜中に何度も目が覚める。

更年期に入ってからは、今までのケアが通用しない。

なのに、検査では異常なし。

——じゃあ、このつらさは何なんですか。

僕なら、そう聞きたくなります。

実は、約30年前。

この疑問に正面から挑んだ研究者たちがいました。

やったことは、驚くほど大胆です。

女性のホルモンを薬でいったん抑え、そのあと、もう一度ホルモンを与えたんです。

すると、不思議なことが起きました。

生理前の不調が重い女性では、症状が再び現れた。

ところが、もともと不調のない女性には、同じような症状が現れなかった。

同じホルモンです。

入れた量も、同じです。

それなのに、片方だけが苦しんだ。

——これ、どういうことか分かりますか。

問題は、ホルモンの量だけではなかったんです。

これ、アトピーを40年経験した僕には、ものすごく興味深い話でした。

なぜ、同じ季節でも悪化する人としない人がいるのか。

なぜ、生理前になると毎月同じ場所が荒れるのか。

なぜ、同じホルモンの変化を経験しても、つらさがこんなに違うのか。

答えは、受け取る側にあります。

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同じ波が、全員に来ています
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朝、洗面所の鏡を見た瞬間に分かる。

「また、この週か」

カレンダーを確認しなくても、顔で分かります。

頭が重い。

夜中に目が覚める。

顔が赤い。

この三つが、だいたい同じ数日にまとまって来る。

ここで、一つ確かめておきたいことがあります。

生理周期は、全員にあります。

エストロゲンが上がって、下がる。

プロゲステロンが出て、引いていく。

同じ順番で、毎月来ています。

更年期も、全員が通ります。

気圧も、全員の上を通っています。

それなのに、崩れる人と崩れない人がいる。

毎月、同じところだけが崩れる人がいる。

波そのものが原因なら、全員が同じように崩れるはずです。

波は、個人差がない。

崩れ方には、ものすごく個人差がある。

だったら、原因は波の側ではありません。

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「正常なホルモン変化に対する、異常な反応」
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さっきの研究、順番が効いています。

1998年の報告です。

まず、薬で卵巣からのホルモンを止めました。

波が、消えた状態です。

このとき、生理前の不調が重かった人たちの症状が、軽くなりました。

ここだけで、もう一つ分かります。

症状は、ホルモンが動くことと結びついている。

そのうえで、エストロゲンとプロゲステロンを戻しました。

本人にも、調べる側にも、どちらを入れたか分からない形で。

症状が、戻りました。

同じ手順を、生理前に不調のない15人にもやっています。

同じホルモン。

同じ量。

何も起きませんでした。

ここです。

入れたものは同じで、片方だけが崩れた。

論文の結論は、こう書かれています。

生理前の症状は、正常なホルモン変化に対する、異常な反応である。

もう一度書きます。

ホルモンが異常だったのではありません。

ホルモンは、正常でした。

反応する側が、違っていた。

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半分の人に起きていて、半分の人には起きていません
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アトピーのほうにも、数字があります。

日本の女性のアトピー患者286人を調べた報告では、134人が毎月の肌の悪化を自覚していました。

47%です。

そして、周期で変動すると答えた人のうち96%が、悪化するのは生理が来る前の週だと答えています。

だから「気のせいですね」ではないんです。

半分の人に起きている。

でも、全員ではない。

同じ病名で、同じ周期を持っていて、半分は崩れて、半分は崩れない。

この差は、ホルモンの量では説明がつきません。

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コーヒーを一日抜くだけで、頭が痛くなる人がいます
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ここが、いちばん面白いところです。

毎日コーヒーを飲んでいる人が、飲まなかった日に頭が痛くなる。

経験のある方、多いはずです。

これ、カフェインがゼロだから痛いのではありません。

もともと飲まない人は、同じゼロでも何も起きない。

痛くなるのは、いつもある濃度が急に下がった人だけです。

身体が見ているのは、量そのものではない。

それまでと比べて、どう動いたかです。

目も、同じ形をしています。

暗い部屋から昼の外に出ると、まぶしくて目が開きません。

でも5分もすれば、普通に見えます。

外の明るさは、何も変わっていません。

変わったのは、受け取る側の感度です。

身体はこうやって、その時の濃度に合わせて感度を調整しています。

ずっと同じ量が続いていれば、そこに合わせて落ち着く。

だから——

急に動かれると、追いつかないんです。

ホルモンでも、似たことが起きています。

ここは、混ぜないでおきます。

コーヒーや明暗の仕組みが、そのままエストロゲンに当てはまるという意味ではありません。

言いたいのは、身体の見方のほうです。

量そのものだけを見ていると、見落とすものがある。

身体は、ホルモンの量だけでなく、その変化にも反応しています。

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片頭痛は「増えたとき」ではなく「下がるとき」に来ます
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片頭痛も、同じ形をしています。

月経に関係する片頭痛は、生理の初日を挟んだ数日に集中します。

国際的な分類でも、月経の1日目の前後2日から3日の間に起きるものを、その型として扱っています。

この時期に何が起きているか。

エストロゲンが、いちばん急に落ちる時期です。

濃度が高い時期ではありません。

落ちていく時期です。

1972年から言われている考え方で、今でも、月経に関係する片頭痛のいちばん有力な説明です。

ただし、2023年に出た総説では、それを裏づける根拠はまだ限られていて、さらに検証が必要だとはっきり書かれています。

だから、断定はしません。

ここでも、同じ形でした。

高いか低いかではなく、落ちたこと。

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更年期は、量が減っているのに症状が出ます
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更年期も、よく考えると不思議な話です。

エストロゲンは、減っていきます。

エストロゲンが悪さをしているなら、減ったぶん楽になるはずです。

ところが、いちばんつらいのは減っていく途中です。

まだ出ている時期。

多い日と少ない日が入り混じって、上下に振れている時期。

落ち切ったあとに、かえって落ち着く方もいます。

これ、言われてみるとおかしくないですか。

原因になっているはずのものが減っているのに、症状は増える。

量で説明しようとすると、ここで必ず行き詰まります。

動きで見ると、きれいに説明がつきます。

減っていく途中が、いちばん動いている時期だからです。

そして、動きに反応しているのは、受け取る側の身体です。

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ここは、研究の途中です
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誤解されると困るので、一か所にまとめます。

ホルモンを止めて戻した実験は、正式に報告されている結果です。

調べられたのは、月経前の気分の症状です。アトピーを調べた研究ではありません。

抑制した人の全員が同じように軽くなった、という内容でもありません。

なぜ反応の強さに差が出るのかも、まだ分かっていません。

片頭痛とエストロゲンの落ち方の関係も、最有力の説明ですが、根拠は限られています。

アトピーの月経前の悪化は、複数の報告があります。

仕組みそのものは、研究の途中です。

そして、いつもと違う激しい頭痛。

急に全身に広がった皮膚の炎症。

発熱、膿、黄色い汁。

不正出血が続く。

ここは医療が先です。

ピルやホルモン剤を使うかどうかの判断も、婦人科の仕事です。

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「ホルモンのせいですね」で、終わらせていませんか
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ここだけは、言わせてください。

この話をすると、ほとんどの方が同じ経験をしています。

検査をした。

数値は正常だった。

そして言われる。

「ホルモンのバランスですね」

それで終わる。

一年後も、同じ週に崩れている。

でも、1998年の研究が示したのは、その逆なんです。

ホルモンは、正常でした。

正常なホルモンに、違う反応が起きていた。

だったら「ホルモンのせい」は、説明の終わりではありません。

説明の、最初の一行です。

正常なのに苦しい。

これは、矛盾ではありません。

見ている場所が、違っただけです。

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僕も、外側ばかり数えていました
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名古屋市名東区・千種区で、アトピーや慢性不調の方を診続けて15年以上。

僕自身も、生まれてすぐから40年、アトピーでした。

その40年、ずっと外側を数えていました。

今日の天気。

食べたもの。

着ていたもの。

寝不足。

ストレス。

悪くなるたびに、原因の候補を一つ増やす。

リストは、どんどん長くなりました。

身体は、変わりませんでした。

リストを増やす作業と、反応する側を変える作業は、別の仕事だったんです。

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毎月崩れる身体を、当たり前にしたくない
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生理前になると、必ず顔が荒れる。

頭痛が出る。

便秘になる。

夜中に何度も目が覚める。

そして生理が終わるころには、少し落ち着く。

これを何年も繰り返している方がいます。

周期は止められません。

季節も、気圧も止められません。

更年期を、こない時期にすることもできません。

だから僕は、肌だけを見ません。

生理前に、何が一緒に起きているのか。

呼吸は浅くなっていないか。

首や肩の緊張は強くないか。

お腹の張りや便秘はどうか。

夜、眠れているか。

疲れが翌朝まで残っていないか。

本山整体サロンでは、内臓と横隔膜と胸郭の動き、血流とリンパの流れ、身体の緊張を確かめながら施術しています。

ホルモンの量を直接変えることが目的ではありません。

毎月、同じ時期に苦しんでいる人が、少しでも楽に過ごせる身体を目指す。

僕が取り組んでいるのは、そこです。

そして、その変化は肌だけで判断しません。

夜、眠れるようになったか。

朝の疲れが減ったか。

以前より、症状が長引かなくなったか。

毎月の不調で予定を諦めることが、減ったか。

身体の変化は、こうした生活の中から見ていきます。

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次回
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毎月、生理前になると顔が真っ赤になる。

夜はかゆくて眠れない。

そんな状態が何年も続いていた方がいます。

ところが、最近になって変化がありました。

いつもの生理前。

いつもの季節。

それなのに、以前ほど肌が荒れなくなった。

——なぜでしょうか。

女性ホルモンがなくなったわけではありません。

生理周期も、続いています。

変わったのは、何だったのか。

次回は、本山整体サロンで見てきた身体の変化について書きます。

「体質だから一生付き合うしかない」

本当に、そうでしょうか。

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「生理前になると、毎月同じところが崩れる」

「更年期に入ってから、何をしても戻らない」

「頭痛と肌とお腹を、別々の場所で相談している」

そう感じている方は、LINEで【土台チェック】と送ってください。

崩れる時期、崩れる場所、頭痛の出方、眠りの深さ、お腹の状態。

この順番で、何から見るかを一緒に決めます。

必要な方には、初回限定6,900円で、アトピー整体の初回相談・施術もご案内しています。

アトピー整体で何をするのか、初回の流れと料金はこちらにまとめています。

https://motoyama-seitai.com/online

名古屋・本山整体サロン
吉川真介

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愛知県名古屋市千種区本山
東山線 本山駅から徒歩1分

〒464-0819
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本山整体サロン

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(本文で触れた資料)
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[1]生理前の不調が重い女性と、そうでない女性に、同じ性ホルモンを投与した比較試験。薬で卵巣機能を抑えると症状が消え、エストラジオールまたはプロゲステロンを戻すと、生理前の不調が重い群だけ症状が再発した。対照の15人には気分の変化が起きなかった。著者らは「生理前の症状は、正常なホルモン変化に対する異常な反応である」と結論している。
Schmidt PJ, Nieman LK, Danaceau MA, Adams LF, Rubinow DR. N Engl J Med. 1998;338(4):209-216
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9435325/

[2]日本人のアトピー性皮膚炎の女性患者286人の調査。134人(47%)が月経周期に伴う皮膚症状の悪化を自覚し、そのうち96%が月経前の週に悪化すると回答した。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12592076/

[3]月経に関係する片頭痛とエストロゲン低下(エストロゲン離脱)に関する2023年の総説。1972年に提唱された説で、現在もっとも広く受け入れられている説明だが、裏づけとなる根拠は限られており、さらなる検証が必要であると結論されている。月経に関係する片頭痛の分類上の定義として、月経1日目の前後(−2日から+3日)に発作が集中することが挙げられている。
J Headache Pain.(2023)
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10512516/

[4]性ホルモンとアトピー性皮膚炎の経過に関する総説。月経周期・妊娠・更年期といったホルモン環境の変化と皮膚症状の関係が整理されている。
Int J Mol Sci.(2019)20(19):4660
https://www.mdpi.com/1422-0067/20/19/4660

[5]更年期の症状が、エストロゲンの絶対量よりも変動の大きい移行期に強く出ることは内分泌学・婦人科学で広く扱われている。本文では、落ち切ったあとに落ち着く方がいるという部分を、臨床で見ている内容として書いている。

[6]カフェインを常用している人が摂取を中断したときに頭痛が起きること(カフェイン離脱頭痛)は、国際頭痛分類に独立した項目として記載されている確立事項。明暗への順応(暗い場所から明るい場所へ出たときに一時的に見えにくくなり、数分で回復すること)も視覚生理学の確立事項。受容体の感度や数が、置かれた濃度に合わせて調整されること(アップレギュレーション・ダウンレギュレーション)も内分泌学の確立事項。本文では、この3つを「身体は量ではなく変化に反応する」ことの身近な例として並べている。カフェインや明暗の仕組みが、そのままエストロゲンの作用に当てはまるという意味ではない。