2026.11.06
アトピー赤ら顔、酒さは「顔ダニ」が原因? では、なぜ治療しても赤みが繰り返されるの? ——エストロゲンの二面性 第6回/酒さと女性ホルモン。その意外な関係—— 名古屋・本山整体サロン 吉川真介

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赤ら顔、酒さは「顔ダニ」が原因? では、なぜ治療しても赤みが繰り返されるの?
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——エストロゲンの二面性 第5回/酒さと女性ホルモン。その意外な関係——
名古屋・本山整体サロン 吉川真介
酒さと診断されたことがある方。
「顔ダニ」「ニキビダニ」という言葉、聞いたことありませんか。
皮膚科で塗り薬を処方された。
顔ダニを減らす治療を受けた。
赤みが引いて、良くなった方もいるでしょう。
それは何よりです。
でも——
薬を塗っているのに、頬の赤みが引かない。
一度落ち着いたのに、また赤くなる。
お風呂に入ると顔が真っ赤。
少し暑いだけで、顔がほてる。
化粧水がしみる。
そんな方もいるんじゃないでしょうか。
酒さという病気は、顔ダニだけですべて説明できるほど単純ではありません。
そもそも、顔ダニは健康な人の皮膚にも住んでいます。
では、なぜ酒さの人だけ、赤みや炎症を繰り返すのか。
顔ダニがいることと、その刺激で炎症が起きることは、同じではありません。
ここが、僕の気になっているところです。
ところで、酒さの仕組みについて、詳しく説明を聞いたことはありますか。
顔ダニ。
皮膚の免疫。
神経の過敏な反応。
毛細血管の拡張。
ここまでは、酒さの研究でもよく登場します。
でも、もう一つ。
女性ホルモンは、関係していないのでしょうか。
更年期になってから顔が赤くなった。
生理前になると、いつも同じところがほてる。
昔は平気だった化粧品が、急にしみるようになった。
こんな変化に、心当たりはありませんか。
2025年、興味深い研究が発表されました。
酒さに似た炎症を起こしたマウスで、女性ホルモンを補うと、皮膚の炎症が強くなったんです。
女性ホルモンは、肌を守るものだと思っていませんでしたか。
ところが、条件によっては、炎症を強める側に働く可能性が出てきた。
しかも、その研究で注目されたのは、これまでよく知られていたものとは別のホルモン受容体でした。
僕はこの結果を読んで、以前から考えていた一つの疑問を、改めて強く意識しました。
酒さは、炎症が起きているから赤いのか。
それとも、炎症が続くことで、ホルモンへの反応まで変わっているのか。
ここに、踏み込みます。
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前回の記事
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前回は、更年期の身体で起きていることを書きました。
女性ホルモンは減っていく。
それなのに、さらに減らす薬が使われることがあります。
血液では少ないのに、その場所では多い。
減っていることと、影響がなくなることは、別の話でした。
減っているはずの女性ホルモン。なぜ、さらに減らす薬が必要なの?
https://motoyama-seitai.com/blog?wgd=blog-789
その「その場所」を、顔の皮膚で見ていきます。
女性ホルモンは、肌を守るもの。
そう思って読み始めたあなたに、おそらく一番引っかかる話になります。
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顔ダニは、健康な人の皮膚にもいます
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顔ダニを減らす治療で、赤いブツブツが引く方はいます。
これは事実です。
ただ、同じ酒さでも、症状のタイプによって反応が違います。
膿のような発疹が出るタイプには効きやすい。
一方で、頬全体に残る赤みや、カッと熱くなるほてりは、同じようには引かないことがあります。
顔ダニを減らすだけで、酒さのすべてが解決するわけではないんです。
酒さの炎症には、皮膚の免疫、毛穴にいるダニ、血管の過敏な反応など、さまざまな仕組みが関わっています。
熱いものを飲むと顔が赤くなる。
緊張すると頬がほてる。
化粧品がしみる。
こうした症状にも、皮膚の神経や血管、免疫が関係しています。
つまり、酒さの仕組みは「分かっていない」のではありません。
顔ダニだけでは説明できないところまで、研究が進んでいるんです。
そして最近、この炎症に女性ホルモンが関わる可能性を示す報告が出てきました。
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女性ホルモンを補ったら、酒さに似た皮膚炎が悪化しました
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2025年の報告です。
酒さに似た皮膚の炎症を起こしたマウスで、こういう実験をしています。
卵巣を取ったマウスでは、酒さに似た皮膚炎が軽くなった。
赤みも、皮膚の中に集まってくる炎症の細胞も減った。
そこにエストラジオール(女性ホルモンの一つ)を補うと、元に戻った。
つまり、悪化したということです。
女性ホルモンを入れたほうが、炎症が強くなった。
これ、かなり不思議じゃないですか。
更年期になってから赤みが出る方が多いのに、実験では女性ホルモンを入れたほうが悪化している。
さらに、ここからが面白いところです。
この実験で名前が挙がった受け皿は、よく知られているエストロゲン受容体ではありませんでした。
GPR30という、細胞の表面にある別の受け皿です。
そして、この受け皿が人の酒さの病変で増えていることも報告されています。
一方で、よく知られているα型・β型の受け皿については、酒さの方と健康な方で差がなかったという報告があります。
同じ「女性ホルモンの受け皿」でも、種類が違えば話が変わる。
前回、血液検査では測れないものがあると書きました。
今度出てきたのは、その先です。
どの受け皿が、どれだけ、どこに出ているか。
ここまで分からないと、ホルモンの話は終わらないんです。
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同じ女性ホルモンが、片方では炎症を強め、もう片方では抑えます
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ところが、話はそんなに単純ではありませんでした。
酒さに似た炎症では、女性ホルモンが炎症を強めた。
でも、乾癬という別の皮膚の病気では、逆の報告があります。
乾癬の病変では、皮膚のアロマターゼ——男性ホルモンを女性ホルモンに変える装置が、健康な皮膚より減っていました。
そして、その装置を増やしてエストラジオールが作られるようにすると、炎症のスイッチが抑えられた。
つまり、こちらでは女性ホルモンが炎症を抑える側にいます。
同じ女性ホルモンなのに、片方では炎症を強め、もう片方では抑える。
しかも、話はもう一段ややこしくなります。
乾癬に関わる研究の中には、エストラジオールが皮膚の炎症を強めたという報告もあるんです。
そのときに名前が挙がったのは、β型の受け皿でした。
ただ、この二つは実験の条件が違います。
抑える側の報告は、人の皮膚の細胞と、ある薬で起こしたマウスの乾癬に似た皮膚炎。
強める側の報告は、マンナンという別のもので起こしたマウスの皮膚炎です。
同じ乾癬なのに真逆、という話ではありません。
同じ乾癬に関わる研究でも、実験の条件が変わると、逆の結果が出ている。
僕はこれ、かえって面白いと思いました。
条件で結果が変わるということは——
ホルモンの量そのものが、結果を決めているわけではないということです。
酒さではGPR30。
乾癬の片方ではアロマターゼ。
もう片方ではβ型。
通る受け皿が違うと、同じホルモンで結果まで変わっている。
僕が気になっているのは、まさにここです。
ホルモンが多いか少ないかではなく、どんな皮膚で、どの受け皿を通して働いているのか。
そこが違うと、出てくる結果まで変わるのではないか。
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人を対象にした調査は、方向が合っていません
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ここは、自分に都合の悪いほうも出します。
同じ2025年の報告の中で、大規模なデータを調べた部分では、ピルの使用やホルモン補充療法を受けていた人で、酒さのリスクがやや高いという結果が出ています。
ところが、別の大規模な調査では、逆の結果でした。
外からエストロゲンを使っていた人のほうが、酒さと記録される頻度が低かった。
方向が、合っていません。
どちらが正しいかを、僕はここで決められません。
観察した研究同士で食い違っている、という段階です。
アトピーのほうは、もっと分かっていません。
総説のレベルでは、エストロゲンが皮膚のバリアを強くする方向に働くこと、男性ホルモンがアロマターゼで女性ホルモンに変換されることが整理されています。
ただ、アトピーの病変そのものでエストロゲンの濃度を測った報告は、見つけられませんでした。
変換装置があるのは分かっている。
受け皿があるのも分かっている。
炎症が続いているのも分かっている。
でも、僕が確認した研究では、その三つを一緒に調べた報告は見つかりませんでした。
ここを隠して書いたら、ただの思いつきになります。
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「更年期だから仕方ない」で、何年止まるんですか
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ここだけは、言わせてください。
研究が足りないことは、僕も認めます。
でも、現場にはこういう方が来られます。
「更年期だから仕方ないって言われました」
「化粧品を変えても、何も変わらないんです」
「もう三年、赤みが引いていません」
朝、顔を洗ったあとに頬が熱い。
いつも使っていた化粧水をコットンに取って、頬に当てる手前で手が止まる。
しみるのが分かっているからです。
この方に、「酒さには自然免疫とダニが関わっています」と説明して、何か変わるでしょうか。
僕が引っかかっているのは、そこじゃありません。
「更年期だから仕方ない」の一言で、何年も止まることです。
更年期は、通る時期です。
通る時期の名前が、止まる理由になってはいけない。
化粧品を変え続けたことが、間違いだったわけじゃありません。
見ていた場所が、皮膚の上で止まっていただけです。
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それでも僕が、この線を追っている理由
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ここから先は、僕の仮説です。
確立した話ではありません。そこは分けて読んでください。
現場で、何度も同じことを見ます。
生理の前の一週間だけ、同じ場所から崩れる。
更年期に入った年から、今までと違う崩れ方になる。
同じ化粧品、同じ季節、同じ生活なのに、崩れる週がある。
刺激が同じように見えても、結果が違う。
だったら、皮膚の側で何かが変わっているのではないか。
僕は、そう見ています。
ここで、僕の考えが一つ進みました。
これまでは、こう考えていました。
炎症が続く場所では、その場所でエストロゲンが作られる量が増えているのではないか。
今回の報告を読んで、もう一つ足りていなかったと気づきました。
その場所のホルモンの量が増えていなくても、受け皿の種類や働きが変われば、同じホルモンに対する反応は強くなる。
量の話ではなく、受け取り方の話です。
GPR30という受け皿が人の酒さの病変で増えていた、という報告は、この方向を考える手がかりになります。
もちろん、人の酒さでその仕組みがどこまで症状を左右しているかは、これから検証が必要です。
そして前回書いたとおり、皮膚には変換装置と受け皿がそろっています。
子宮内膜症では、炎症が続くことでその場所のホルモン産生が促され、作られたホルモンがまた炎症を後押しする——この輪が報告されています。
だから僕の立場は、これです。
同じ輪が、皮膚で回っている可能性を捨てない。
ただし、今はっきり言えることは、これだけです。
女性ホルモンが酒さやアトピーの原因だ、とは言えません。
女性ホルモンを下げれば良くなる、とも言えません。
2025年の報告はマウスと細胞の実験で、人の調査は方向が食い違っています。
僕が仮説と呼ぶのは、こういう状態だからです。
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僕も、答えが出るのを待っていた側です
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名古屋市名東区・千種区で、アトピーや慢性不調の方を診続けて15年以上。
僕自身も、生まれてすぐから40年、アトピーでした。
その40年、ずっと答えを待っていました。
原因が分かれば、治るはずだと思っていたんです。
でも、待っている間に身体は変わりません。
仕組みが全部分かるまで待つ、という選択は、僕にはありませんでした。
分かっていることと、分かっていないことを分ける。
そのうえで、今の身体でできることをやる。
この二つは、同時に進められます。
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顔が赤いからといって、顔だけを見ていていいんでしょうか
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整体でエストロゲンの量を変えることはできません。
受け皿の数を変えることもできません。
皮膚の炎症が、ホルモンのせいで起きていると診断することもできません。
やっているのは、別のことです。
顔の赤みで来られた方に、僕が確かめるのはここです。
夜中に何度も目が覚めていないか。
便秘やお腹の張りが続いていないか。
首や肩が、常に緊張したままになっていないか。
生理前や更年期に、症状が強くなっていないか。
顔だけを見ていると、ここが全部見えません。
顔に出ているから、顔の問題だとは限らないんです。
本山整体サロンでは、顔の赤みだけを追いかけません。
お腹の張りや呼吸、首や肩の緊張を確認する。
眠りや胃腸の調子も聞く。
そして、以前より眠れるようになったか。
赤みが強くなる回数は減ったか。
崩れたあと、戻るまでの日数が短くなったか。
毎日いちばん困っていることが、実際に変わっているか。
そこを見ていきます。
三週間だけで結論を急がず、三か月前とも比べてください。
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ここは、医療が先です
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誤解されると困るので、一か所にまとめます。
酒さもアトピーも、診断と治療は医療機関の仕事です。
急に広がった。目のまわりに症状が出た。膿が出ている。痛みが強い。
ここは皮膚科が先です。酒さは目にも症状が出ることがあります。
ピルやホルモン補充療法を使うかどうかの判断も、婦人科の仕事です。
自己判断で薬をやめる方法は勧めません。
そして、この記事に出した研究は、酒さやアトピーの治療法を示すものではありません。
仕組みを調べている途中の報告です。
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多いか少ないか、ではありません
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女性ホルモンが多いから悪い。
少ないから悪い。
もう、そんな単純な話ではありません。
同じ女性ホルモンでも、受け取る皮膚によって反応が変わる。
そして、皮膚の慢性炎症が、その反応に影響しているとしたら。
僕は、そこに長年繰り返している酒さやアトピーを考える、新しい手がかりがあると思っています。
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次回
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ここまで、作る場所と受け取る場所の話をしてきました。
残っているのは、出口です。
身体は、使い終わったエストロゲンに荷札をつけて、外に出しています。
出口は、尿だけではありません。
胆汁に混ざって、腸へ出ていく分があります。
ところが、その袋を途中で開けて、中身を身体に戻してしまうものがいます。
腸の菌です。
捨てたはずの女性ホルモンが、戻ってくる。
血液検査では、この出入りは写りません。
どこまで分かっていて、どこから先が分かっていないのかも、はっきり書きます。
次回は、エストロゲンの出口を見ていきます。
あなたの便が毎日出ているかどうかが、この話に関わってきます。
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「更年期だから仕方ないと言われた」
「化粧品を変えても、赤みが引かない」
「生理前になると、同じところから崩れる」
そう感じている方は、LINEで【土台チェック】と送ってください。
崩れる時期、崩れる場所、周期との重なり、眠りの深さ、お腹の状態。
この順番で、何から見るかを一緒に決めます。
必要な方には、初回限定6,900円で、アトピー整体の初回相談・施術もご案内しています。
アトピー整体で何をするのか、初回の流れと料金はこちらにまとめています。
https://motoyama-seitai.com/online
名古屋・本山整体サロン
吉川真介
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愛知県名古屋市千種区本山
東山線 本山駅から徒歩1分
〒464-0819
愛知県名古屋市千種区四谷通1丁目23
アルファランドビルB1
本山整体サロン
#名古屋整体 #本山整体 #千種区整体 #名東区整体 #酒さ #顔の赤み #顔ダニ #更年期 #アトピー #女性ホルモン #エストロゲン #アロマターゼ #慢性炎症 #体質改善 #本山整体サロン
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(本文で触れた資料)
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[1]デモデックス(顔ダニ・ニキビダニ)は健常者の皮膚にも常在する。酒さの皮膚では密度が高いことが報告されているが、存在そのものが発症を決めるわけではない。皮膚科領域の確立事項。
[2]酒さは症状のタイプによって治療への反応が異なる。炎症性の紅斑膿疱型(赤いブツブツ)にはデモデックスを減らす外用薬が用いられ、改善する例がある。一方で、持続する紅斑やほてりが主体のタイプでは同じようには反応しないことがある。皮膚科領域の一般的な記載。
[3]酒さの病態に関する総説。紫外線やデモデックスがTLR2を介してカテリシジンとKLK5の放出を促し、KLK5がカテリシジンから活性型のLL-37を切り出すこと、酒さの皮膚でTLR2の発現が高いこと、デモデックスのキチンがTLR2を上げて炎症性の反応を起こすことが整理されている。LL-37がマスト細胞を刺激して炎症の物質を出すこと、TRPV1が刺激で活性化して血管反応につながることも同領域の報告として扱われている。レビューと小規模な機序研究が中心で、起きる順序そのものはまだ検討中とされている。本文では専門用語を出さずに圧縮した。
Front Immunol.(2024)
https://www.frontiersin.org/journals/immunology/articles/10.3389/fimmu.2024.1403798
[4]17β-エストラジオールがLL37で誘導した酒さ様の皮膚炎を、GPR30(G protein-coupled estrogen receptor 30)を介して悪化させるという報告。卵巣を摘出したマウスでは紅斑と皮膚内の浸潤が軽減し、エストラジオールの補充でそれが戻った。GPR30はヒトの酒さ病変、LL37を投与したマウス、HaCaT細胞で発現が高かった。同報告が引用する先行研究では、ERα・ERβの発現に酒さ患者と健常者で有意差はなかったとされている。マウスと細胞の実験であり、ヒトでの治療効果を示したものではない。
J Dermatol Sci.(2025)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40670220/
[5]上記[4]に含まれるUK Biobankの解析では、経口避妊薬の使用(OR 1.20)とホルモン補充療法(OR 1.31)が酒さのリスク上昇と関連していた。
[6]一方で、エストロゲンに曝露された女性を対象とした大規模な年齢層別コホート研究では、外因性エストロゲンの曝露が酒さの発生の記録が少ないことと一貫して関連していた。[5]とは方向が逆である。解析条件まで十分に照合できていないため、本文では「因果が逆である」とは書かず、観察研究の結果が食い違っている段階として扱っている。
Arch Dermatol Res.(2026)
https://link.springer.com/article/10.1007/s00403-026-04840-z
[7]乾癬では、病変部のアロマターゼの発現が健康な皮膚より低い。PARP2を欠損させたマウスの表皮およびPARP2を欠損させたヒトケラチノサイトではアロマターゼが誘導され、産生が増えたエストラジオールがNF-κBの活性化を抑えた。PARP2のノックダウンにより、IL-17AとTNF-α刺激後の炎症性メディエーター産生が減少し、マウスのイミキモド誘導乾癬様皮膚炎も軽減した。
J Mol Med.(2023)PARP2 promotes inflammation in psoriasis by modulating estradiol biosynthesis in keratinocytes
https://link.springer.com/article/10.1007/s00109-023-02338-z
[8]乾癬に関わる研究で、方向が逆の報告もある。17β-エストラジオール単独で皮膚の炎症が促進され、マンナンで誘導した皮膚炎症も有意に増強された。ケラチノサイトのエストロゲン受容体β(ERβ)を介した経路が示されている。
Front Immunol.(2022)
https://www.frontiersin.org/journals/immunology/articles/10.3389/fimmu.2022.818173
※[7]と[8]は実験条件が異なる。[7]はヒトケラチノサイトとイミキモド誘導の乾癬様皮膚炎モデル、[8]はマンナン誘導の皮膚炎モデルである。したがって本文では「同じ乾癬なのに真逆」とは書かず、「同じ乾癬に関わる研究でも、実験の条件が変わると逆の結果が出ている」と書いている。乾癬におけるエストラジオールの作用方向は、現時点で確定していない。
[9]性ホルモンとアトピー性皮膚炎の経過に関する総説。エストロゲンが皮膚のバリア機能を強める方向に働くこと、テストステロンがアロマターゼによってエストラジオールに変換されることが整理されている。病変部の局所濃度を測った研究ではない。
PMC6802354
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6802354/
[10]アトピー性皮膚炎に似た病変で発現が上昇していると報告されているのはERRγ(estrogen-related receptor gamma)であり、これはエストラジオールが結合する受容体ではない。マウスのDNCBモデルでの報告。
PMC12295363
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC12295363/
[11]酒さまたはアトピー性皮膚炎の病変部について、アロマターゼ・エストロゲン受容体の発現と組織中エストラジオール濃度を同時に測定した研究は、今回の調査では見つけられなかった。本文は「僕が確認した研究では、その三つを一緒に調べた報告は見つかりませんでした」と書いており、世界中で誰も調べていないという意味ではない。
[12]子宮内膜症における炎症と局所エストロゲン産生の相互作用。
Bulun SE, et al. Estrogen production and metabolism in endometriosis.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11949967/
[13]本文のうち、生理前や更年期に崩れ方が変わるという観察、顔の赤みで来られた方に睡眠・胃腸・首肩・周期との重なりを確認するという施術方針、三か月前とも比べて判定することは、本山整体サロンの臨床で見ている内容として書いている。整体によってエストロゲンの量、受容体の数、局所の炎症が変化するという証明はない。また、胃腸の働きや睡眠の深さを触診だけで評価しているわけではなく、本人に確認した内容と合わせて見ている。
[14]エストロゲンの排泄は腸だけではない。抱合を受けたあと、尿から出ていく分と、胆汁を介して腸へ出ていく分がある。次回で扱う腸内細菌による脱抱合・再吸収についても、それが酒さやアトピーの悪化につながることまで実証されたわけではない。
赤ら顔、酒さは「顔ダニ」が原因? では、なぜ治療しても赤みが繰り返されるの?
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——エストロゲンの二面性 第5回/酒さと女性ホルモン。その意外な関係——
名古屋・本山整体サロン 吉川真介
酒さと診断されたことがある方。
「顔ダニ」「ニキビダニ」という言葉、聞いたことありませんか。
皮膚科で塗り薬を処方された。
顔ダニを減らす治療を受けた。
赤みが引いて、良くなった方もいるでしょう。
それは何よりです。
でも——
薬を塗っているのに、頬の赤みが引かない。
一度落ち着いたのに、また赤くなる。
お風呂に入ると顔が真っ赤。
少し暑いだけで、顔がほてる。
化粧水がしみる。
そんな方もいるんじゃないでしょうか。
酒さという病気は、顔ダニだけですべて説明できるほど単純ではありません。
そもそも、顔ダニは健康な人の皮膚にも住んでいます。
では、なぜ酒さの人だけ、赤みや炎症を繰り返すのか。
顔ダニがいることと、その刺激で炎症が起きることは、同じではありません。
ここが、僕の気になっているところです。
ところで、酒さの仕組みについて、詳しく説明を聞いたことはありますか。
顔ダニ。
皮膚の免疫。
神経の過敏な反応。
毛細血管の拡張。
ここまでは、酒さの研究でもよく登場します。
でも、もう一つ。
女性ホルモンは、関係していないのでしょうか。
更年期になってから顔が赤くなった。
生理前になると、いつも同じところがほてる。
昔は平気だった化粧品が、急にしみるようになった。
こんな変化に、心当たりはありませんか。
2025年、興味深い研究が発表されました。
酒さに似た炎症を起こしたマウスで、女性ホルモンを補うと、皮膚の炎症が強くなったんです。
女性ホルモンは、肌を守るものだと思っていませんでしたか。
ところが、条件によっては、炎症を強める側に働く可能性が出てきた。
しかも、その研究で注目されたのは、これまでよく知られていたものとは別のホルモン受容体でした。
僕はこの結果を読んで、以前から考えていた一つの疑問を、改めて強く意識しました。
酒さは、炎症が起きているから赤いのか。
それとも、炎症が続くことで、ホルモンへの反応まで変わっているのか。
ここに、踏み込みます。
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前回の記事
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前回は、更年期の身体で起きていることを書きました。
女性ホルモンは減っていく。
それなのに、さらに減らす薬が使われることがあります。
血液では少ないのに、その場所では多い。
減っていることと、影響がなくなることは、別の話でした。
減っているはずの女性ホルモン。なぜ、さらに減らす薬が必要なの?
https://motoyama-seitai.com/blog?wgd=blog-789
その「その場所」を、顔の皮膚で見ていきます。
女性ホルモンは、肌を守るもの。
そう思って読み始めたあなたに、おそらく一番引っかかる話になります。
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顔ダニは、健康な人の皮膚にもいます
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顔ダニを減らす治療で、赤いブツブツが引く方はいます。
これは事実です。
ただ、同じ酒さでも、症状のタイプによって反応が違います。
膿のような発疹が出るタイプには効きやすい。
一方で、頬全体に残る赤みや、カッと熱くなるほてりは、同じようには引かないことがあります。
顔ダニを減らすだけで、酒さのすべてが解決するわけではないんです。
酒さの炎症には、皮膚の免疫、毛穴にいるダニ、血管の過敏な反応など、さまざまな仕組みが関わっています。
熱いものを飲むと顔が赤くなる。
緊張すると頬がほてる。
化粧品がしみる。
こうした症状にも、皮膚の神経や血管、免疫が関係しています。
つまり、酒さの仕組みは「分かっていない」のではありません。
顔ダニだけでは説明できないところまで、研究が進んでいるんです。
そして最近、この炎症に女性ホルモンが関わる可能性を示す報告が出てきました。
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女性ホルモンを補ったら、酒さに似た皮膚炎が悪化しました
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2025年の報告です。
酒さに似た皮膚の炎症を起こしたマウスで、こういう実験をしています。
卵巣を取ったマウスでは、酒さに似た皮膚炎が軽くなった。
赤みも、皮膚の中に集まってくる炎症の細胞も減った。
そこにエストラジオール(女性ホルモンの一つ)を補うと、元に戻った。
つまり、悪化したということです。
女性ホルモンを入れたほうが、炎症が強くなった。
これ、かなり不思議じゃないですか。
更年期になってから赤みが出る方が多いのに、実験では女性ホルモンを入れたほうが悪化している。
さらに、ここからが面白いところです。
この実験で名前が挙がった受け皿は、よく知られているエストロゲン受容体ではありませんでした。
GPR30という、細胞の表面にある別の受け皿です。
そして、この受け皿が人の酒さの病変で増えていることも報告されています。
一方で、よく知られているα型・β型の受け皿については、酒さの方と健康な方で差がなかったという報告があります。
同じ「女性ホルモンの受け皿」でも、種類が違えば話が変わる。
前回、血液検査では測れないものがあると書きました。
今度出てきたのは、その先です。
どの受け皿が、どれだけ、どこに出ているか。
ここまで分からないと、ホルモンの話は終わらないんです。
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同じ女性ホルモンが、片方では炎症を強め、もう片方では抑えます
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ところが、話はそんなに単純ではありませんでした。
酒さに似た炎症では、女性ホルモンが炎症を強めた。
でも、乾癬という別の皮膚の病気では、逆の報告があります。
乾癬の病変では、皮膚のアロマターゼ——男性ホルモンを女性ホルモンに変える装置が、健康な皮膚より減っていました。
そして、その装置を増やしてエストラジオールが作られるようにすると、炎症のスイッチが抑えられた。
つまり、こちらでは女性ホルモンが炎症を抑える側にいます。
同じ女性ホルモンなのに、片方では炎症を強め、もう片方では抑える。
しかも、話はもう一段ややこしくなります。
乾癬に関わる研究の中には、エストラジオールが皮膚の炎症を強めたという報告もあるんです。
そのときに名前が挙がったのは、β型の受け皿でした。
ただ、この二つは実験の条件が違います。
抑える側の報告は、人の皮膚の細胞と、ある薬で起こしたマウスの乾癬に似た皮膚炎。
強める側の報告は、マンナンという別のもので起こしたマウスの皮膚炎です。
同じ乾癬なのに真逆、という話ではありません。
同じ乾癬に関わる研究でも、実験の条件が変わると、逆の結果が出ている。
僕はこれ、かえって面白いと思いました。
条件で結果が変わるということは——
ホルモンの量そのものが、結果を決めているわけではないということです。
酒さではGPR30。
乾癬の片方ではアロマターゼ。
もう片方ではβ型。
通る受け皿が違うと、同じホルモンで結果まで変わっている。
僕が気になっているのは、まさにここです。
ホルモンが多いか少ないかではなく、どんな皮膚で、どの受け皿を通して働いているのか。
そこが違うと、出てくる結果まで変わるのではないか。
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人を対象にした調査は、方向が合っていません
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ここは、自分に都合の悪いほうも出します。
同じ2025年の報告の中で、大規模なデータを調べた部分では、ピルの使用やホルモン補充療法を受けていた人で、酒さのリスクがやや高いという結果が出ています。
ところが、別の大規模な調査では、逆の結果でした。
外からエストロゲンを使っていた人のほうが、酒さと記録される頻度が低かった。
方向が、合っていません。
どちらが正しいかを、僕はここで決められません。
観察した研究同士で食い違っている、という段階です。
アトピーのほうは、もっと分かっていません。
総説のレベルでは、エストロゲンが皮膚のバリアを強くする方向に働くこと、男性ホルモンがアロマターゼで女性ホルモンに変換されることが整理されています。
ただ、アトピーの病変そのものでエストロゲンの濃度を測った報告は、見つけられませんでした。
変換装置があるのは分かっている。
受け皿があるのも分かっている。
炎症が続いているのも分かっている。
でも、僕が確認した研究では、その三つを一緒に調べた報告は見つかりませんでした。
ここを隠して書いたら、ただの思いつきになります。
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「更年期だから仕方ない」で、何年止まるんですか
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ここだけは、言わせてください。
研究が足りないことは、僕も認めます。
でも、現場にはこういう方が来られます。
「更年期だから仕方ないって言われました」
「化粧品を変えても、何も変わらないんです」
「もう三年、赤みが引いていません」
朝、顔を洗ったあとに頬が熱い。
いつも使っていた化粧水をコットンに取って、頬に当てる手前で手が止まる。
しみるのが分かっているからです。
この方に、「酒さには自然免疫とダニが関わっています」と説明して、何か変わるでしょうか。
僕が引っかかっているのは、そこじゃありません。
「更年期だから仕方ない」の一言で、何年も止まることです。
更年期は、通る時期です。
通る時期の名前が、止まる理由になってはいけない。
化粧品を変え続けたことが、間違いだったわけじゃありません。
見ていた場所が、皮膚の上で止まっていただけです。
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それでも僕が、この線を追っている理由
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ここから先は、僕の仮説です。
確立した話ではありません。そこは分けて読んでください。
現場で、何度も同じことを見ます。
生理の前の一週間だけ、同じ場所から崩れる。
更年期に入った年から、今までと違う崩れ方になる。
同じ化粧品、同じ季節、同じ生活なのに、崩れる週がある。
刺激が同じように見えても、結果が違う。
だったら、皮膚の側で何かが変わっているのではないか。
僕は、そう見ています。
ここで、僕の考えが一つ進みました。
これまでは、こう考えていました。
炎症が続く場所では、その場所でエストロゲンが作られる量が増えているのではないか。
今回の報告を読んで、もう一つ足りていなかったと気づきました。
その場所のホルモンの量が増えていなくても、受け皿の種類や働きが変われば、同じホルモンに対する反応は強くなる。
量の話ではなく、受け取り方の話です。
GPR30という受け皿が人の酒さの病変で増えていた、という報告は、この方向を考える手がかりになります。
もちろん、人の酒さでその仕組みがどこまで症状を左右しているかは、これから検証が必要です。
そして前回書いたとおり、皮膚には変換装置と受け皿がそろっています。
子宮内膜症では、炎症が続くことでその場所のホルモン産生が促され、作られたホルモンがまた炎症を後押しする——この輪が報告されています。
だから僕の立場は、これです。
同じ輪が、皮膚で回っている可能性を捨てない。
ただし、今はっきり言えることは、これだけです。
女性ホルモンが酒さやアトピーの原因だ、とは言えません。
女性ホルモンを下げれば良くなる、とも言えません。
2025年の報告はマウスと細胞の実験で、人の調査は方向が食い違っています。
僕が仮説と呼ぶのは、こういう状態だからです。
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僕も、答えが出るのを待っていた側です
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名古屋市名東区・千種区で、アトピーや慢性不調の方を診続けて15年以上。
僕自身も、生まれてすぐから40年、アトピーでした。
その40年、ずっと答えを待っていました。
原因が分かれば、治るはずだと思っていたんです。
でも、待っている間に身体は変わりません。
仕組みが全部分かるまで待つ、という選択は、僕にはありませんでした。
分かっていることと、分かっていないことを分ける。
そのうえで、今の身体でできることをやる。
この二つは、同時に進められます。
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顔が赤いからといって、顔だけを見ていていいんでしょうか
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整体でエストロゲンの量を変えることはできません。
受け皿の数を変えることもできません。
皮膚の炎症が、ホルモンのせいで起きていると診断することもできません。
やっているのは、別のことです。
顔の赤みで来られた方に、僕が確かめるのはここです。
夜中に何度も目が覚めていないか。
便秘やお腹の張りが続いていないか。
首や肩が、常に緊張したままになっていないか。
生理前や更年期に、症状が強くなっていないか。
顔だけを見ていると、ここが全部見えません。
顔に出ているから、顔の問題だとは限らないんです。
本山整体サロンでは、顔の赤みだけを追いかけません。
お腹の張りや呼吸、首や肩の緊張を確認する。
眠りや胃腸の調子も聞く。
そして、以前より眠れるようになったか。
赤みが強くなる回数は減ったか。
崩れたあと、戻るまでの日数が短くなったか。
毎日いちばん困っていることが、実際に変わっているか。
そこを見ていきます。
三週間だけで結論を急がず、三か月前とも比べてください。
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ここは、医療が先です
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誤解されると困るので、一か所にまとめます。
酒さもアトピーも、診断と治療は医療機関の仕事です。
急に広がった。目のまわりに症状が出た。膿が出ている。痛みが強い。
ここは皮膚科が先です。酒さは目にも症状が出ることがあります。
ピルやホルモン補充療法を使うかどうかの判断も、婦人科の仕事です。
自己判断で薬をやめる方法は勧めません。
そして、この記事に出した研究は、酒さやアトピーの治療法を示すものではありません。
仕組みを調べている途中の報告です。
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多いか少ないか、ではありません
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女性ホルモンが多いから悪い。
少ないから悪い。
もう、そんな単純な話ではありません。
同じ女性ホルモンでも、受け取る皮膚によって反応が変わる。
そして、皮膚の慢性炎症が、その反応に影響しているとしたら。
僕は、そこに長年繰り返している酒さやアトピーを考える、新しい手がかりがあると思っています。
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次回
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ここまで、作る場所と受け取る場所の話をしてきました。
残っているのは、出口です。
身体は、使い終わったエストロゲンに荷札をつけて、外に出しています。
出口は、尿だけではありません。
胆汁に混ざって、腸へ出ていく分があります。
ところが、その袋を途中で開けて、中身を身体に戻してしまうものがいます。
腸の菌です。
捨てたはずの女性ホルモンが、戻ってくる。
血液検査では、この出入りは写りません。
どこまで分かっていて、どこから先が分かっていないのかも、はっきり書きます。
次回は、エストロゲンの出口を見ていきます。
あなたの便が毎日出ているかどうかが、この話に関わってきます。
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「更年期だから仕方ないと言われた」
「化粧品を変えても、赤みが引かない」
「生理前になると、同じところから崩れる」
そう感じている方は、LINEで【土台チェック】と送ってください。
崩れる時期、崩れる場所、周期との重なり、眠りの深さ、お腹の状態。
この順番で、何から見るかを一緒に決めます。
必要な方には、初回限定6,900円で、アトピー整体の初回相談・施術もご案内しています。
アトピー整体で何をするのか、初回の流れと料金はこちらにまとめています。
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名古屋・本山整体サロン
吉川真介
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本山整体サロン
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(本文で触れた資料)
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[1]デモデックス(顔ダニ・ニキビダニ)は健常者の皮膚にも常在する。酒さの皮膚では密度が高いことが報告されているが、存在そのものが発症を決めるわけではない。皮膚科領域の確立事項。
[2]酒さは症状のタイプによって治療への反応が異なる。炎症性の紅斑膿疱型(赤いブツブツ)にはデモデックスを減らす外用薬が用いられ、改善する例がある。一方で、持続する紅斑やほてりが主体のタイプでは同じようには反応しないことがある。皮膚科領域の一般的な記載。
[3]酒さの病態に関する総説。紫外線やデモデックスがTLR2を介してカテリシジンとKLK5の放出を促し、KLK5がカテリシジンから活性型のLL-37を切り出すこと、酒さの皮膚でTLR2の発現が高いこと、デモデックスのキチンがTLR2を上げて炎症性の反応を起こすことが整理されている。LL-37がマスト細胞を刺激して炎症の物質を出すこと、TRPV1が刺激で活性化して血管反応につながることも同領域の報告として扱われている。レビューと小規模な機序研究が中心で、起きる順序そのものはまだ検討中とされている。本文では専門用語を出さずに圧縮した。
Front Immunol.(2024)
https://www.frontiersin.org/journals/immunology/articles/10.3389/fimmu.2024.1403798
[4]17β-エストラジオールがLL37で誘導した酒さ様の皮膚炎を、GPR30(G protein-coupled estrogen receptor 30)を介して悪化させるという報告。卵巣を摘出したマウスでは紅斑と皮膚内の浸潤が軽減し、エストラジオールの補充でそれが戻った。GPR30はヒトの酒さ病変、LL37を投与したマウス、HaCaT細胞で発現が高かった。同報告が引用する先行研究では、ERα・ERβの発現に酒さ患者と健常者で有意差はなかったとされている。マウスと細胞の実験であり、ヒトでの治療効果を示したものではない。
J Dermatol Sci.(2025)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40670220/
[5]上記[4]に含まれるUK Biobankの解析では、経口避妊薬の使用(OR 1.20)とホルモン補充療法(OR 1.31)が酒さのリスク上昇と関連していた。
[6]一方で、エストロゲンに曝露された女性を対象とした大規模な年齢層別コホート研究では、外因性エストロゲンの曝露が酒さの発生の記録が少ないことと一貫して関連していた。[5]とは方向が逆である。解析条件まで十分に照合できていないため、本文では「因果が逆である」とは書かず、観察研究の結果が食い違っている段階として扱っている。
Arch Dermatol Res.(2026)
https://link.springer.com/article/10.1007/s00403-026-04840-z
[7]乾癬では、病変部のアロマターゼの発現が健康な皮膚より低い。PARP2を欠損させたマウスの表皮およびPARP2を欠損させたヒトケラチノサイトではアロマターゼが誘導され、産生が増えたエストラジオールがNF-κBの活性化を抑えた。PARP2のノックダウンにより、IL-17AとTNF-α刺激後の炎症性メディエーター産生が減少し、マウスのイミキモド誘導乾癬様皮膚炎も軽減した。
J Mol Med.(2023)PARP2 promotes inflammation in psoriasis by modulating estradiol biosynthesis in keratinocytes
https://link.springer.com/article/10.1007/s00109-023-02338-z
[8]乾癬に関わる研究で、方向が逆の報告もある。17β-エストラジオール単独で皮膚の炎症が促進され、マンナンで誘導した皮膚炎症も有意に増強された。ケラチノサイトのエストロゲン受容体β(ERβ)を介した経路が示されている。
Front Immunol.(2022)
https://www.frontiersin.org/journals/immunology/articles/10.3389/fimmu.2022.818173
※[7]と[8]は実験条件が異なる。[7]はヒトケラチノサイトとイミキモド誘導の乾癬様皮膚炎モデル、[8]はマンナン誘導の皮膚炎モデルである。したがって本文では「同じ乾癬なのに真逆」とは書かず、「同じ乾癬に関わる研究でも、実験の条件が変わると逆の結果が出ている」と書いている。乾癬におけるエストラジオールの作用方向は、現時点で確定していない。
[9]性ホルモンとアトピー性皮膚炎の経過に関する総説。エストロゲンが皮膚のバリア機能を強める方向に働くこと、テストステロンがアロマターゼによってエストラジオールに変換されることが整理されている。病変部の局所濃度を測った研究ではない。
PMC6802354
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6802354/
[10]アトピー性皮膚炎に似た病変で発現が上昇していると報告されているのはERRγ(estrogen-related receptor gamma)であり、これはエストラジオールが結合する受容体ではない。マウスのDNCBモデルでの報告。
PMC12295363
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC12295363/
[11]酒さまたはアトピー性皮膚炎の病変部について、アロマターゼ・エストロゲン受容体の発現と組織中エストラジオール濃度を同時に測定した研究は、今回の調査では見つけられなかった。本文は「僕が確認した研究では、その三つを一緒に調べた報告は見つかりませんでした」と書いており、世界中で誰も調べていないという意味ではない。
[12]子宮内膜症における炎症と局所エストロゲン産生の相互作用。
Bulun SE, et al. Estrogen production and metabolism in endometriosis.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11949967/
[13]本文のうち、生理前や更年期に崩れ方が変わるという観察、顔の赤みで来られた方に睡眠・胃腸・首肩・周期との重なりを確認するという施術方針、三か月前とも比べて判定することは、本山整体サロンの臨床で見ている内容として書いている。整体によってエストロゲンの量、受容体の数、局所の炎症が変化するという証明はない。また、胃腸の働きや睡眠の深さを触診だけで評価しているわけではなく、本人に確認した内容と合わせて見ている。
[14]エストロゲンの排泄は腸だけではない。抱合を受けたあと、尿から出ていく分と、胆汁を介して腸へ出ていく分がある。次回で扱う腸内細菌による脱抱合・再吸収についても、それが酒さやアトピーの悪化につながることまで実証されたわけではない。

